|
(5) ロボット産業の振興
〔現 状〕
- 大阪市の次代のリーディング産業として、ロボット産業を重点産業分野に位置づけ、平成15年3月に策定した「次世代RT産業創出構想」のもと事業展開している。
- 昨年開催された「ロボカップ2005大阪 世界大会」では、大阪の中小企業を中心とする産学連携グループが開発した2足歩行ロボット「VisiON(ヴィジオン)」が大会2連覇を果たしたほか、ロボカップ史上最多の世界31ヶ国・地域から1900人の研究者・学生などの参加者と18万人を超える来場者があった。また、マスコミにも広く取り上げられるなど、大阪の高い技術力を広く世界へアピールするとともに、市民がロボットに触れる絶好の機会となった。さらに、「ロボカップ」と、ロボカップと同時開催された「世界ものづくりサミット」をきっかけに、大阪市が仲介役となり、大阪大学とシチズン時計が市内の中小企業の技術参画を得ながらロボット開発で連携することが決まるなどの成果も生まれている。
ロボカップ2005大阪世界大会

大会2連覇の自立歩行ロボット「ヴィジオン」
(中央) |

会場風景 |
- 大阪駅北地区における国際的な次世代ロボット研究開発拠点に向けた第一歩として平成16年11月大阪駅前に開設した「ロボットラボラトリー」では、「リハビリテーション訓練用ロボット」や「水族館の水槽清掃ロボット」などの産学連携コンソーシアムが進めている実用化プロジェクト支援をはじめ、ロボットテクノロジー(RT)に関する各種情報提供やセミナーの開催、実証実験の企画運営支援、人材育成など、実用化・産業化に向けた支援を行っている。
- ロボットラボラトリーを拠点に活動している次世代ロボット開発ネットワーク「RooBO(ローボ)」は設立当初、関西を中心とする40社により活動を開始したが、現在では関東や九州など全国から200社を超える規模に成長し、具体的な案件の受注に取り組んでいる。

ロボットラボラトリー(ロボットの記者発表) |

実用化プロジェクト(水槽清掃ロボット) |
- 政府の都市再生プロジェクトの決定を受けて設立された関係府省、地元自治体、経済界から構成された「大阪圏生活支援ロボット産業拠点形成に係る推進協議会」において、昨年8月、国・地元(オール関西)が一致団結して生活支援ロボットの産業化に取り組むための基本的指針となる「実施計画書」が承認された。この中で「ロボットラボラトリー」が関西圏の次世代ロボット実用化の支援拠点と位置付けられた。これを受け、経済産業省からは次世代ロボットのネットワーク支援の拠点と認められ、その活動への補助など様々な支援を受けている。

ロボット開発で産学連携 |

市内病院での患者見守り実証実験 |
〔事業展開の方向性〕
- ロボット関連分野の市場創出には、利用者(市民)のニーズ把握やRT関連の研究機関や大学、企業の参入促進とともに、ロボットの産業クラスターを形成するための基盤づくりを進めていく必要がある。
- このため、平成18年度はロボットラボラトリーにおいて、現在研究開発に取り組んでいるコンソーシアムの実用化実現に向けて引き続き支援するとともに、新たなプロジェクトを公募するなど、生活支援に向けた大阪発の次世代ロボットの商品化・実用化を促進すべきである。
- また、ビジネスにつながる売れるロボットの商品化へ結びつけるための実証実験を、大阪駅前など人が多く集まる都心部を中心に実施し、市民がロボットに触れる機会を増やしていくとともに、企業や研究機関の大阪への誘致にも繋げていくべきである。
- さらに、中長期の観点から、人材育成事業の「ロボットビジネス起業塾」に引き続き取り組み、ロボットの市場開拓や産業クラスター形成につなげていくべきである。
- ロボカップを一過性のイベントに終わらせないため、未来の生活を体験できるようなロボットの展示やロボット関連企業、大学・研究機関などがマッチングできる「場づくり」に取り組むとともに、積極的な広報を行い、大阪から新たなロボット開発やビジネスが生まれてくるように仕掛けるべきである。
- これらの取り組みを、国や関連機関、経済界などと連携を図りつつ推進するとともに、将来の大阪駅北地区での国際的な次世代ロボット研究開発拠点の形成に努め、大阪を世界的な「ロボット産業先進都市」とし、産業の活性化を図られたい。
|
|